「出会いがない」と口にする人に出会ったことはありませんか?
もしそれが子どもであると親として結婚の心配をしてしまいますし、気になる人であると「自分は恋愛対象として見られていないのだろうか」と気になってしまいます。
「出会いがない」という言葉にはたくさんの意味が込められており、相手が何を考えているのかわからなくなりやすいものです。
しかし、出会いがないと口にする人の本音は、実はわかりやすいものなのです。
「出会いがない」の意味とは?
出会いがないという言葉はとても便利なため、たくさんの意味をもっています。
しかし代表的なものは
- 好きになれる人がいない
- 今はパートナーがいらない
- 好意を寄せているアピール
「出会いがない」の心理とは?
なぜ「出会いがない」という言葉がたくさんの意味をもつようになってしまったのでしょうか。
それは「これ以上自分の交際関係に踏み込まないで」という気持ちを婉曲的に伝えるためです。
その気持ちがどうして「出会いがない」という言葉に結びつくのかは、「出会いがない」と口にする人の心理を考えればとても頷けるものです。
好きになれる人がいない
恋人がほしいのにできない場合には、「自分に恋人ができないのは良い出会いがないからだ」と運命のせいにしてしまいます。
こういった場合、本当は自分に原因があることがほとんどです。
しかしその原因を直視したくない場合にしばしば「出会いがない」という言い訳が使われます。
今はパートナーがいらない
出世意識の高い人や仕事への意欲が高い人はしばしば「出会いがない」と言います。
この場合は「今は仕事優先だから恋人がいらない」という意味になります。
そんな考えに由来する、「今の時間を邪魔するな」の婉曲表現が「出会いがない」なのです。
好意を寄せているアピール
実は好意を寄せている相手に向かって「出会いがない」という場合があります。
これは「あなた以外とは出会っていない」「今はフリーである」というアピールです。
好きな女の子にいたずらする小学生男子のような心理であり、こうした使い方は男性に多いのが特徴です。
好きな人は脈ナシ?
自分の好きな人が「出会いがない」と発言していると、自分は恋愛対象として見られていないのかと不安になることでしょう。
しかしどんな場面で、もしくは誰に対して発言したかである程度脈の有無はわかります。
離れた場所で第三者に
飲み会のように大勢の人がいる場所で、自分ではなく別の人に向かって「出会いがない」と言う場合があります。
「出会いがないから」
のような会話を、自分に関わりのない場所、離れた場所でされている場合です。
この状況では、パートナーがいらない場合と好意のアピールである両方が考えられます。
ただこの2つだと、脈アリと脈ナシの両方なので気になる人の心理はさっぱりわかりません。
そこで、発言の仕方や発言後の態度をみましょう。
たとえば、
のように、誰かを気にかける言い方や、誰かを探すそぶりをしていれば実は好きな人がいると考えられます。
そしてそこで、離れた席にも関わらず相手が目を合わせてくる、微笑みかけてくるなどのアクションがあれば、脈アリでしょう。
「出会いがない」という言葉は「あなた以外とは出会いがない」という意味に決まります。
至近距離で第三者に
基本的には、自分が入れるほど至近距離で「出会いがないから」といった会話をされている場合は脈ナシと考えてよいでしょう。
しかし例外があります。
それが「出会いがない」と言う前後に相手が緊張している場合や、「出会いがない」と言いながらこちらを見てくる場合です。
私の経験上こういった場合には、相手が実は自分に好意を寄せていたというケースがとても多くあります。
面と向かって
面と向かって言われた場合、相手の心理には2通り考えられます。
- 完全に意識していない脈ナシ
- 意識してほしくてあえて言う脈アリ
この場合の見分け方は、「出会いがない」と言うときの相手の態度です。
なにげない会話の中で「出会いがない」と言った場合は、ほとんどの場合意識していない、つまり脈ナシです。
しかし出会いがないと口にする前に少しためらった場合や目が泳いだ場合、言いながら汗をかくなど緊張しているそぶりを見せる場合などは脈アリの可能性があります。
つまり、他に出会いはなく自分をパートナーとして考えてほしいというアピールです。
面と向かって、もしくは至近距離で「出会いがない」と言われた場合には、その後の相手の態度をしっかりと見ておきましょう。
娘・息子は恋人ナシ?
親だと娘や息子に「いい人はいないのか?」と尋ねて「出会いがないから」と返される経験もあるでしょう。
こうしたとき、親としては「恋人がいないのか?」と、特に子どもが結婚の適齢期である場合には心配になってしまいます。
しかし子どもは親に反抗するもの、親に心配をかけまいと嘘をつくものです。
本当に相手がいない場合もありますし、きちんと身を固める準備ができるまでは言いたくないという場合もあります。
恋人がいるのに隠している場合
生涯のパートナーとしたい人がいるにも関わらずそれを言わないのは、「まだ準備が整っていない」などの理由で親へ余計な心配をかけないための、子どもなりの配慮です。
こうした思いやりから、話題を早く終わらせるために「出会いがない」と言う場合があります。
恋人がいないことを伏せたい場合
特定の恋人がおらず誰かに聞かれても「出会いがない」と答える場合には、恋人がいないことを恥ずかしく思っているケースが非常に多いです。
日本人は特に、「付き合った人数」など、交際を経験値で見る傾向があります。
また特定の相手がいないということで、親や親戚などから余計な口出しをされる場合も多々あります。
だからこそ「恋人がいないのは自分のせいではなく出会いがないせいだ」と責任転嫁したいのです。
親や親戚に出会いがないと言うときには、こうした言い訳としての使い方が多くあります。
見抜くポイントとしては、出会いがないと口にするときの態度です。
そっぽを向いたり、ふてくされたような態度をとっていたりする場合はこちらの恋人ナシに該当すると考えてよいでしょう。
恋人アリで「出会いがない」と言う心理
恋人がいるのにも関わらず出会いがないと口にする場合は、なにも子どもから親への気遣いに限ったことではありません。
隠したい場合、隠さざるを得ない場合などがあります。
社内・部活内恋愛
社内や部活内、サークル内の恋愛で、他の人にバレれば空気が悪くなったり気まずくなったりすることが想定される場合、交際していることを隠すために「出会いがない」と嘘をつくことがあります。
親や親族への配慮と似た、同じグループに属する人たちへの配慮です。
また同じ部署内の人や部活内の人たちにバレないかというスリルを楽しんでいる場合もあります。
同性パートナー
世界的にも徐々に同性パートナーが認められつつある中で、日本では未だ受け容れられない人が多くいます。
同性パートナーがいるとを打ち明けることを「カミングアウト:暴露」と表現するくらい、同性のパートナーは奇異の視線で見られることもあります。
こうした場合には、世間体を守るために隠さざるを得ません。
堂々とした同性カップルもいますが、未だほとんどが隠して生活しているのが現実です。
恋人ナシで「出会いがない」と言う心理
恋人がおらず出会いがないと言う場合には、言い訳だけでなく他の心理もあります。
これは「なぜ恋人ができないのか」に結びつくものです。
見栄を張りたい
「見栄を張りたい」という心理は言い訳に1番近く、責任転嫁によく似ています。
「恋人がいないのは、自分は十分に魅力的なのに釣り合う人がいないからだ」と見栄を張りたいのです。
理想が高く、自分に相当自信がある人に多い心理です。
諦めている
恋人がおらず素直に「恋人がいない」と答え、その理由を「出会いがない」とするのは、自分に恋人がいる姿が想像できないくらいに恋人をつくることを諦めている場合があります。
こうした人は素直でとてもよい人ですが、自分の欠点を捉えるあまりにネガティブになっているのです。
また自信の裏返しの場合もあります。
「自分は十分に魅力的なのに釣り合う人がいない」と卑屈になっており、出会いを探すことを諦めているのです。
私の経験だと、前者のネガティブさんと後者の自信満々の卑屈さんの見わけは普段の態度を見ていれば簡単につきます。
前者は自分の行動を頻繁に見直し、後者はどこか傲慢さや周りを見下したそぶりが見られるでしょう。
まとめ
「出会いがない」という言葉は「これ以上交際関係に踏み込むな」という婉曲表現なので、ニュアンスでのコミュニケーションを好む日本人には多用されます。
しっかりと発言時の態度を、そしてできれば普段の態度も見ておくことが「出会いがない」という言葉に秘められた、気になるあの人の心理をつかむことにつながるでしょう。